診断トリプルバトル大会。
twitterの診断メーカーによって選ばれた6匹のポケモンを使ったパーティで戦うトリプルバトル。選ばれる6匹の内訳はメガシンカ枠、鋼・ワイドガード枠、猫騙し枠、威嚇枠、S操作枠、自由枠。メガシンカ枠のポケモンにはメガストーン以外の道具をもたせることができない。
これまでにも何度となく行われてきた大会であり、その第8回目に初参加してみた。
自分の診断結果として選ばれたのが冒頭の6匹。
メガジュペッタ 64-165-75-93-85-75 合計555 (メガシンカ前S種族値65)
ジバコイル 70-70-115-130-90-60 合計535
ジュゴン 90-70-80-70-95-70 合計475
ズルズキン 65-90-115-45-115-58 合計488
デスカーン 58-50-145-95-105-30 合計483
ジャローダ 75-75-95-75-95-113 合計528
診断結果を見て過剰に低種族値のポケモンがいないことにまず安心した。
それどころか全体の中でも割と高種族値なのでは?と勝手に思っていたのだが参加者54人中で高種族値側から20番目だったらしい。世の中は高種族値ポケモンで溢れている。
<パーティ構築の経緯>
選ばれたポケモンが覚える技の中で、特筆すべきなのがジュゴンの滅びの歌。
デスカーンとズルズキンという高耐久ポケモンに猫騙し2枚、診断トリプルの低火力環境を考えると3ターンを守り抜くことはそれほど難しくないはずで、滅びの歌を覚えるポケモンがいるということは非常に強力な詰め筋として期待ができる。
一方で影踏みによる交換ロックができないため、純正の滅びパのようにそれのみを勝ちパターンとすることはできず、少なくとも3体は殴って倒さなければならない。
まあそこは無駄に高いAを誇るメガジュペッタとジバコイルを中心に頑張ってもらおう……いや、本当に交換ロックはできないのか?
ジュペッタもデスカーンもゴーストタイプのポケモンである。ジャローダも目つきが悪い。黒い眼差しを覚えるのでは?→3体とも覚えた。
しかし覚える技一覧を見てそれ以上に目を惹く技が。
わざマシン83『まとわりつく』。
虫タイプ 特殊 威力20 命中100 4~5ターンの間相手を拘束(交換不可)し、毎ターン1/8ダメージ。
これだ!
ジュペッタとデスカーンはわざマシンを使うことでまとわりつくを覚えることができる。ジャローダは覚えられない。
この技をうまく使えば影踏みが無くても疑似滅びパのようなことができるのでは?
やってみよう!
ちなみに自分のORASロムはこのパーティを組むまでわざマシン83を手に入れていなかった。ルネシティのフレンドリィショップで貰うことができる(要波乗り)。
<想定される理想的な流れ>
・1ターン目
ジュペッタ「まとわりつく!」ジュゴン「猫騙し!」デスカーン「トリックルーム!」
相手1体を拘束。
・2ターン目
ジュペッタ「まとわりつく!」ジュゴン「滅びの歌!」デスカーン「まとわりつく!」
相手2体を拘束、滅びのカウントが3になった!
・3ターン目
ジュペッタ「守る!」ジュゴン「ズルズキンに交代!」デスカーン「守る!」
滅びのカウントが2になった!
・4ターン目
ジュペッタ「金縛り!」ズルズキン「猫騙し!」デスカーン「金縛り!」
滅びのカウントが1になった!
・5ターン目
滅びのカウントが0になった!
HA振りHC振りのポケモンを並べてトリックルーム下で先に3体ビートダウン、ジュゴンが歌って勝ちというパーティのほうが勝ち筋がはっきりとしていて(強い弱いというよりは)使いやすい構築になるのだと思う。
けれどもこちらのまとわりつく滅びのほうが頭脳的パーティっぽさを出せてかっこいい気がしたことと、なによりもせっかく思いついたんだからやってみたかった。
と、いうことでまとわりつく滅びをコンセプトとして組まれたパーティ構成がこちら。
<個別>
●メガジュペッタ 171(252)-**-101(44)-113-143(212)-72
まとわりつく/金縛り/道連れ/守る@ジュペッタナイト
メガ枠。H振り切り、D11n、余りB。
コンセプトであるまとわりつくに滅びターンの防御札として守ると金縛り。
トリックルームが切れた後でも仕事ができる悪戯心道連れで4枠。
攻撃技がまとわりつくだけなので耐久に全振り。A165は犠牲になった。
●ジバコイル 177(252)-**-135-200(252)-111(4)-58
10万ボルト/ラスターカノン/ボルトチェンジ/守る@命の珠
鋼枠。HC振り切り、余りD。
このパーティで唯一積んだりせずとも最初からまともに殴れるポケモン。
滅びだけではスピードが足りないので、2体くらい殴り倒してくれるととても展開が楽になる。
低火力環境で一撃で倒してくるような相手がそれほど多くはなさそうだということと、相手の鋼タイプポケモンの交換をロックできて滅びとシナジーがありそうということで、特性は頑丈でなく磁力。
●ジュゴン 197(252)-**-108(60)-**-154(196)-67
猫騙し枠。H振り切り、D11n、余りB。
コントロール色の強い技を多く覚えるが、耐性に不安が残る。
素早さもトリックルーム下では微妙なラインで、この枠ならパウワウのほうが使いたかった。
絶対零度をこの手のファン要素の強いルールで採用するのはどうなのだろうという考えも頭をよぎったが、ジュゴンが覚える他のどの攻撃技よりも強く見えたのでごめんなさいと思いながら採用した。熱湯を覚えないジュゴンが悪い。ポイントマックスは使った。
●ズルズキン 172(252)-136(108)-144(68)-**-143(76)-56
威嚇枠。診断トリプルで強いらしい調整(を参考にした)。
診断トリプルではビルドレ型のズルズキンで詰める形が強いらしいという話を風の噂に聞いていたのでそれを参考に技と持ち物を少しだけいじった。
参考元はDに補正がかかっているところをよく見ずに勇敢で孵化したため本家の調整は台無しにしてしまっている。ごめんなさい。
●デスカーン 159(204)-**-172(52)-115-172(252)-31
まとわりつく/金縛り/トリックルーム/守る@メンタルハーブ
S操作枠。D振り切り、H16n-1、余りB。
猫騙し無効、高耐久ということでメンタルハーブを持てばこのルールにおいては限りなく強力なS操作役の1人と言える。
かつてフリーザー入りのパーティを使ったときの配分を流用。特に調整先の無さそうな振り方に見えるが何か意図があったような覚えがある。
●ジャローダ 173(180)-**-115-107(92)-115-179(236)
その他枠。Sメガシンカ前ゲンガー抜き、Cいい感じ、余りH。
パーティ全体が低速気味な中に混じった高速ポケモン。何をさせればいいのかまるで分からなかったが、ビルドレ型のズルズキンが強いなら瞑想ギガドレイン型のジャローダでもそれなりに詰めの駒になれるんじゃないだろうかということでこんな型に。
<結果>
・第一試合 VSなすのさん
(ラティオス・ドリュウズ・ズルズキン・トロピウス・グラエナ・ナックラー)
まとわりつくで拘束、滅びの歌を決めるまでは非常に幸先のいいスタートを切ったものの相手をロックしていたジュペッタをバックしてしまい結局誰も滅ぼせず。
ならば普通に戦おうとジャローダの貼った光の壁で粘りながらリセットムーブまでは持っていったものの、一歩及ばず負け。
トロピウスのエアスラッシュが外れてズルズキンの叩き落とすが急所に当たっていれば勝っていた。
・第2試合 VSエミールさん
(ミミロップ・ナゲキ・カクレオン・フリーザー・アーボック・リザード)
開始3ターン目でまとわりつくで相手全員拘束+滅びの歌という限りなく理想的な盤面を築くことに成功し心のなかで大喝采が起きる。
しかしながら猫騙しをアンコールしにいったジュゴンが草結びで落とされ、アンコールで止められる予定だったメガミミロップにメガジュペッタが落とされ、そこから一気に崩されて負け。
ジュゴン(120kg)がパウワウ(90kg)なら勝てていたかもしれない。
第3戦 VSロベルフさん
(ジュカイン・ドータクン・ドクロッグ・ウォーグル・ムーランド・ドサイドン)
序盤からギミックが非常に上手く回り、アンコールと金縛りで無力化したドクロッグとムーランドをまとわりつくでロックし、余裕を持って滅び展開へ。ロックできていなかった残りの1匹もドータクンへの交換際に絶対零度を当て、大きくリードを握る。
トリックルームが切れた後、メガジュカインとウォーグルによって大分差を詰められたものの逃げ切って勝ち。
アンコールに絶対零度にとジュゴンが前戦の汚名を払拭する大活躍を見せてくれた。
ドサイドンがどうやら耕せたらしいので天邪鬼ジャローダを採用していなくて良かった。
第4戦 VSミチルさん
(チルタリス・カイリキー・ライチュウ・ルナトーン・ケンタロス・トリミアン)
初手に出てくるライチュウはきっと猫騙しをするだろう。そうすればアンコール+まとわりつくで完全無力化できるぞ。と、思っていたら猫騙しを撃たれないばかりかボルトチェンジでまとわりつくロックから逃げられてしまい完全に計算が狂う。
そこで完全に動転してしまい、パーティ全体に通るカイリキーの爆裂パンチを金縛りできる場面で特に有利になるわけでもないトリックルーム返しという謎のプレイングをやらかしそのまま負け。
第5戦 VSふぉんでゅ。さん
(オニゴーリ・キリキザン・ニューラ・ケンホロウ・ムーランド・マタドガス)
オニゴーリニューラキリキザンという精神力の可能性のあるポケモン3枚、しかも悪タイプ2体というなかなか絶望感のある初手。
厳しいときにはリスクのある選択をしなければならないということで、初手から滅びを歌い、まとわりつく+アンコール+金縛りで一番厳しいと思っていたキリキザンの完全無力化に成功。アドバンテージを握る。
しかしながらそこからマタドガスの活躍などにより徐々に差を詰められ、トリックルームが切れたところで微差ながら形勢逆転、メガオニゴーリの吹雪をズルズキンが避けなければ負けという盤面に。避けろ!避けた!勝ち。
隣でジャローダも一緒に避けていたのでやはり7割は信用ならない。
第6戦 VSタケダさん
(チルタリス・ヒードラン・バリヤード・ネンドール・ムクホーク・バクオング)
今回の診断トリプルにおいて相手にすると厳しいが、数が少ないのだから特に対策は取らず当たったら諦めようというポケモンが数体いて、例えばナットレイであり、ファイアローであり、ギルガルドであり、ヒードランである。
まさか最終戦で引くとは、厳しいのは厳しいが金縛りで止めて滅ぼして頑張ろう。と、いうのが試合前に思っていたこと。
試合が始まって分かったこと。そうだ、バリヤードって防音だった。まとわりつくでロックして滅びの歌を撃つまで完全に忘れてた。
今度はバクオングがでてきた。いやいやこのバクオングは肝っ玉だろう今度こそ滅ぼすぞ→もちろん防音でした。
こっちが無駄滅びで無知を晒している間に全体技で着々とアドバンテージを稼がれ負け。
あまりにも相性の悪いパーティだった(自分の無知は棚に上げる)。
総合成績 2勝4敗。
<感想>
選ばれた6匹のうち、ズルズキンジャローダデスカーンあたりはトリプルレートでもそれなりに見るポケモンであり、残りの3匹にしてもレートで見かける回数こそ少ないもののポテンシャルとしては決して低くない、かなり当たりの6匹を引いていると思う。なので、2勝4敗という戦績は非常に不甲斐ない。トレーナーが悪い。
改善点としてはメガジュペッタはせめてまともな攻撃をできるようにするべきだった。強力な技だと思って採用していた悪戯心道連れを上手に使うことができなかったので、ここを切ってゴーストダイブや不意打ちに差し替えていれば多少は違ったかもしれない。
本戦ではさほど問題にならなかったものの、実はパーティを完成させてレートで試運転すること数戦で気づいていたことがあり、このパーティにおいてまとわりつくは黒い眼差しの下位互換である。本末転倒。
どこが下位互換かというと交換ロックが永続でないという点ももちろんなのだが、それよりも攻撃技であるという点が想像以上にデメリットだった。相手の脱出ボタンを発動させる、レッドカードを発動させる、ゴツゴツメットでダメージを負う、悪戯心適用範囲外、不意打ちをすかせない、メガジュペッタがミイラになっちゃう。ダメージを与えられるのだから完全下位互換でこそないものの、威力20の不一致攻撃技にできることなんて襷を潰すくらいのもので、ロックして滅び殺すことを目的としたこのパーティにおいてダメージソースになれることがそれほど優位な点であるとは言いづらい。
ということでまとわりつく滅びより黒い眼差し滅びのほうが強いというのが今回の診断トリプルから自分が得た教訓であるが、ポケモンというゲームには黒い眼差しと同様の効果を相手盤面全体にかけることができる影踏みという特性が存在するので、きっと滅びパを組むときにはこの特性を持ったポケモンを使うのが賢いのだと思う。
結果としてはやりきったという思いよりも悔しい思いのほうが強く残るので、次があればまた是非参加したい。次があるのかは神のみぞ知る。